こんにちは、篠崎せろり(@sinozakiserori)です。
皆さんは人生の中で入院を経験したことはありますか?
恐らくほとんどの方が何らかの理由で入院したことがあるかとは思いますが、僕は忘れもしない今から7か月前、誕生日当日の早朝に原因不明の腹痛により入院しました。
今でこそ笑い話ですが当時は、
- 大病にかかったんじゃないか?
- このまま家に帰れないんじゃないか?
- 仕事ができないんじゃないか?
と凄く心配でした。
これからもしまた同じようなことがあったときに自分で参考にできるように、またもし皆さんの家族や恋人が突然倒れたときにどのようにすればいいのかという参考になればと思い当時の体験談を書いておきます。
誕生日前日
2017年7月1日。
21歳の誕生日前日、この日は仕事は休みでした。
— 篠崎せろり (@sinozakiserori) 2017年7月1日
この日は朝から彼女と一緒にショッピングモール→カフェと練り歩き…
きれい pic.twitter.com/jrlv1qpKer
— 篠崎せろり (@sinozakiserori) 2017年7月1日
夏の良い風が吹く江戸川を歩き夕日を眺めたりしていました。
そしてその日の夜、家に帰ってから「どうせなら普段やらないことをするか」と思い立ち、宅配ピザを頼むことにしました。
ちょうどよく最近家のポストにピザ屋のチラシが入っていたことを思い出し、捨ててしまったチラシを取り出しピザを注文しました。
やったー! pic.twitter.com/2c7bgglFTV
— 篠崎せろり (@sinozakiserori) 2017年7月1日
普段めったに頼むことのない宅配ピザ。
うまいうまいと言いながらピザとサイドメニューをファジーネーブル(カクテル)で流し込み、2杯3杯と酒が進みます。
食後、お酒を飲んだ直後ではありますが若干頭が痛かったので頭痛薬を飲みました。
その後は彼女とひたすら夜更かしをして深夜2時すぎぐらいに寝ました。
何故なら明日(誕生日当日)もお休みだからです。昼ぐらいに起きよう~っと。
早朝5時、異変発生
就寝から3時間経った早朝5時半ごろ。
僕は急激な腹部の痛みを感じて飛び起きトイレに直行します。
最初は「急激な下痢かな?」と思って力を入れてみますが何も出ず。
しまいには全身から汗が噴き出て、寒くて寒くて仕方ありません。
家にある布団のほどんどを使って暖を取りましたが寒気が引くことはありませんでした。
僕は直感的に「これはやばい」と判断。すぐに彼女を起こしました。
彼女が救急車を呼んでくれた
最初声をかけて起こした時当然のことながら彼女は眠そうだったのですが、チラと僕の顔を見て飛び起きました。
おそらく僕が顔面蒼白だったのでしょう。何やらただならぬ雰囲気を察知したようです。
この時の僕は、
- 腹部全体の痛み
- 下痢などではない
- 普段から腰の骨を鳴らす癖がある
などといったことから、「自分は椎間板ヘルニアになってしまったんじゃないか?」と本気で思いました。
そう言うと彼女は「市川市あんしんホットダイヤル」に電話をかけ始めました。
「市川市あんしんホットダイヤル」とは?
市川市では、通話料無料のフリーダイヤルにより、24時間年中無休で利用できる「あんしんホットダイヤル(市川市急病医療情報案内)」を行っています。
【相談内容の一例】
1 夜間、休日などに開いている病院、診療所などの案内
2 健康やメンタルヘルスの相談
3 急な病気やけがの相談
簡単に言うと急なけがや病気の時に「救急車を呼ぶべきか?呼ばないべきか?」を電話で医師が判断してくれるサービスで、同じように東京都内・埼玉・横浜では「#7119 」というダイヤルに電話をすれば判断してもらえます。
東京都内・埼玉県内・神奈川県横浜市:#7119
千葉県内全域:#7009(小児の場合は「#8000」)
この時点で発症からわずか10分。
彼女の迅速な判断で救急車を呼んでもらえました。
本当に僕一人で生活していたら死んでたかもしれません。
そして救急車へ
電話では医師の方が「救急車に乗る際に必要なもの」も教えてくれます。
- 発病者本人の健康保険証(一番大事)
- おくすり手帳(常用している薬がある場合)
- ある程度のお金
このあたりを用意してくれと言われたそうです。
あと発病者の「靴や外を歩ける服」も持っていかないと、そのまま診療して何事もなく即帰宅という場合に帰れなくなるので注意してください。
電話から5分ほどで救急車が到着し、乗り込みました。
救急車の中では、
- 本人確認(氏名・性別・生年月日・電話番号など)
- どういう症状がいつから出ているのか
- かかりつけの病院や持病はあるか(持病などがある場合、最寄りの病院ではなく、遠くてもより適切な処置を行える病院に搬送したりすることがあるそうです。)
などを聞かれます。
僕は基本的にぐったりしていたので全部彼女が伝えてくれました。
こういう時のために持病など特別な事情がある場合には一緒に住んでる人に伝えるようにしましょう。
病院に到着
病院に到着してすぐに僕は急病人処置室みたいなところへ搬送されました。ここには彼女は入ることはできません。
しばらくの間医師に囲まれ症状などを聞かれながら触診を受けていました。
正直このあたりの記憶はあいまいで、2回ぐらい吐いてしまったこと、経過観察入院を告げられたことぐらいしか覚えていません。
病室に移動するまでの通路で、彼女と僕の母親の姿が見えました。
どうやら彼女が母に電話で連絡をとってくれたようです。
万が一のために互いの両親の連絡先は共有していたのですが、この時は本当に役に立ちました。
この時見えた彼女の心配そうな泣きそうな姿は今でも忘れられません。
経過観察入院
結局のところ突然の腹痛の原因は不明のまま、経過観察入院という形で入院することになりました。
この時点で時刻は10時。21歳の誕生日当日の朝10時です。
母親に水をもらったので少し飲んでみましたが結局すぐに吐いてしまいました。
身体が水すら受け付けてくれないので、僕は右腕に点滴を刺され病室のベッドに横たわっていました。
誕生日です!!!おはようございます!!!!!!!!! pic.twitter.com/yLkFi9vxhB
— 篠崎せろり (@sinozakiserori) 2017年7月2日
しかし腹痛&飲み食べNGなだけで意識ははっきりしています。
身体は動かせなくても脳みそははっきりしているのでしばらくの間暇で仕方ありませんでした。
とりあえず職場にはLINEで「入院したので明日以降出勤できるかわかりません」とだけ伝えました。
こういうことは本来は電話すべきなんでしょうが、病院内の通話可能エリアまで動く気力はありませんでした。
当然この日から絶食。しばらくは点滴生活が始まりましたが、点滴ってめちゃくちゃ尿意を催すんですよね。
点滴のついてるポールみたいなアレを操作するのに慣れていなかったのでしばらくの間はトイレに行くのが大変でした。
患者の体調は全て機械で管理される
しばらくすると看護師さんがやってきて、僕の左手の薬指に脈拍を測る装置的なものをつけました。
どうやらこの機械はほぼ全ての患者さんについていて、一括でナースステーションから状態異常が見れるようになってるらしいです。すごいハイテク。
あと僕の腕にはバーコードがつけられました。
バーコードには患者さん個人のデータが集約されていて、「この人にはこの薬は与えてはいけない」とかそういったことを管理しているらしいです。すごい。
そんなわけで入院期間中は全身機械だらけで暮らしていました。
バースデー点滴
— 篠崎せろり (@sinozakiserori) 2017年7月2日
僕のバースデーランチとバースデーディナーは生理食塩水になりました。最高の誕生日ですね。
入院初日の夜
身体を動かせないので、寝たりスマホをいじってたりで時間をつぶしていたらあっという間に夜が来ました。
彼女は一度家に戻って汚れてしまった僕の服の替えや歯ブラシやシャンプーやタオルなどの生活用品を持ってきてくれました。
その後も面会可能時間の20時ぎりぎりまで彼女は一緒にいてくれましたが、20時になると病棟は患者と医者だけになりました。
バースデーディナーです pic.twitter.com/MYn1qUUXR0
— 篠崎せろり (@sinozakiserori) 2017年7月2日
もちろんバースデーディナーも点滴でした。
彼女が帰ってしまうと、普段一緒にいるせいか一気に寂しくなってきました。
病院内は静寂に包まれています。僕は昼間にそこそこ寝たのであまり眠くありませんでした。
消灯時間が過ぎましたが僕は結局眠れず、深夜4時ぐらいまでずっと起きていました。
翌朝
朝7時半ぐらいに看護師さんの声で目が覚めました。
大変なことになりました。僕は採血がめちゃめちゃ苦手なのです。
注射されるのは平気なんですが、採血で自分の血が抜かれるのが本当に苦手で、最悪の目覚めでした。
朝から阿鼻叫喚で1日がスタートしました。
家族みんなが来てくれた
昼頃、彼女と一緒に母親、父親、妹がお見舞いに来てくれました。
普段妹とは実家に帰るたびに殴り合いの喧嘩をしているのですが、ベッドの上で今にも死にそうな僕を見て妹はポカーンとしていました。
そんなわけでめちゃめちゃおなかは空いててご飯食べたいとは医師に伝えているけど、原因がわからないので医師も「ごはん食べていいよ」とは言えない状態。
2日目は空腹に耐えながら点滴で過ごしていました。
中でも一番辛かったのは、他の病室にごはんが運ばれてくるお昼時や夕飯時。
ごはんのいい匂いを嗅がずに済むようにロビーへ避難し、水を噛み締めるように飲んで空腹を紛らわしました。
お昼ごはんです pic.twitter.com/dM1UZmPtj3
— 篠崎せろり (@sinozakiserori) 2017年7月3日
ちなみにこの日はエコー検査やCT検査なども行ったのですが、肝臓が少し大きい以外に特に異常はなく、肝臓肥大も若い男性なら正常とのことで結局原因はよくわかりませんでした。
血液検査の結果が出た
夜になると血液検査の結果が出たらしく、病室まで医師が検査結果を告げに来ました。
というわけで人生初の胃カメラに挑むことになりました。
入院3日目
朝起きてすぐに僕は車いすに乗せられ、胃カメラの検査室に向かいました。
人生初胃カメラということで複雑なテンションで向かいます。
同意書の内容は簡単に言うと「胃カメラの処置中に喉・食道・胃壁をカメラで傷つけちゃう可能性があるから同意してね」という感じです。
麻酔と言って渡されたのはコップ1杯の液体でした。刺激臭がします。
麻酔はめちゃくちゃ苦かったです。多分これ以上苦い物は生涯で口にしないと思う。
2時間後
目が覚めたら病室のベッドの上でした。
麻酔ですっかり眠っていたらしく、目覚めたときには何故ここにいるのか一瞬分かりませんでした。
というわけでようやく食事が食べられる&明日の朝には退院できることに。
やったあああああああああああああああああああああああああああああ pic.twitter.com/2BL3A1oL7A
— 篠崎せろり (@sinozakiserori) 2017年7月3日
何の味付けもない白米がこんなに美味く感じたのは初めてでした。
誕生日前日のピザ以来丸2日以上何も食べていなかったおかげで、舌が味覚に敏感になっているようです。
退院当日
朝起きて特に身体に異常がないことを伝えると、看護師さんが点滴を外してくれました。
点滴が外れたので実に4日ぶりのシャワーを浴びました。
診断書
職場に提出するための診断書をもらいました。
結局腹痛の原因は分からなかったため、病名には「急性腹炎」と書かれていました。
原因は分からずじまいではありましたが、特に今のところ身体に異常がないということが分かっただけでも良かったです。
入院費
僕の場合は4日間入院して6万5000円ぐらいかかりました。
入院保険に入っていたので1日当たり5000円が戻ってきて、実質4万5000円。それでも高い。
普段健康でも僕みたいに突然入院することもあるので皆さんも3~4日分ぐらいの入院費は貯金しておくと良いかと思います。
それ以外にも細かな退院手続きを済ませて、荷物を持ってバスで家に帰りました。
4日ぶりに帰ってきてやっぱり家っていいなあとしみじみ思いました。健康なのが一番。
退院しました!!!!!!!!!!!!!!!!!! pic.twitter.com/m1uPDvugrC
— 篠崎せろり (@sinozakiserori) 2017年7月5日
まとめ
というわけで、僕が21歳の誕生日に緊急入院して退院するまでの記録をまとめました。
前日までは健康そのものだったので本当にびっくりしましたし、健康だと思っていても突然入院する可能性はあるんだなあということを実感しました。
あと、やはり検査料や入院費は決して安くないので、可能なら入院保険に入っておくことをオススメします。ちなみに僕はオリックス生命保険に入ってました。
あと、毎日学校やバイトや課題で忙しい中、時間を作って毎日会いに来てくれた彼女には本当に感謝しています。孤独な入院中の心の支えになりました。
入院中にあってよかったもの
iPhone・スマホ・携帯
必須。身体が辛くて動かせないけど頭は働くという状況の時は大抵寝るか暇つぶしをするかの二択しかありません。
眠るといっても寝る時間には限界があるので時間つぶしの方法を考えましょう。
水
最初のほうは飲めなかったんですが2日目ぐらいから飲めるようになってがぶがぶ飲んでました。
点滴をしている限り水を飲まなくても死にはしないんですが、常に喉の渇きを感じて辛いです。
トラベル用歯ブラシ
必須。毎日の歯のお手入れに。
点滴してると管が邪魔で割と歯を磨くの難しいです。
タオル
シャワー浴びなくてもトイレ後の手洗いの後に手を拭いたりと何かと必要です。
耳栓
消灯時間は真っ暗になるのでアイマスクは必要なくても、大部屋の病室だと隣の人のいびきは気になるものです。
耳栓があるとそれだけで快適に過ごせます。
ペンとメモ
入院後期、いよいよやることもなくなって中国語の勉強を始めたときに役に立ちました。
おまけ
誕生日をお祝いし直す人 pic.twitter.com/5RibbgE4kl
— 篠崎せろり (@sinozakiserori) 2017年7月6日
快気祝いはやっぱり肉だよね!ということで食べた肉。
冗談抜きで人生で一番美味かったです。